「何年も韓ドラを観てきたのに、まだこんな世界があったのか。」
『ジョンニョン:スター誕生』を見終わったあと、真っ先に浮かんだのはそんな感想でした。
韓国に女性国劇という、宝塚のような世界があったこと、この作品で初めて知りました。
女性だけの国劇団で、スターを目指す女性の物語。
気が付けば、ジョンニョンたちと一緒に笑い、悩み、泣いていました。
そして見終わった今は、国劇についてもっと知りたい。
キャストたちがどれほどの努力を重ねたのかもっと知りたい。
そんな気持ちでいっぱいでした。
今回は『ジョンニョン:スター誕生』を観た感想をお伝えします。
※多少のネタバレがあります。未視聴の方はご注意ください。
1.あらすじ
1950年代の韓国。日本でいうと昭和30年前後、「ALWAYS 三丁目の夕日」の時代です。
天性の歌声を持つ少女ジョンニョンは、女性だけで構成される「梅蘭国劇団」に入団します。
スターを夢見て飛び込んだ世界でしたが、そこには厳しい競争と才能あふれるライバルたちが待っていました。
仲間と出会い、ぶつかり合いながら成長していくジョンニョン。
彼女は憧れの舞台で輝くことができるのでしょうか。
まずは予告編で雰囲気をチェック!
2.作品情報
- タイトル:ジョンニョン:スター誕生
- 原題・英題:정년이 / Jeongnyeon: The Star Is Born
- ジャンル:時代劇・音楽・成長物語
- 放送期間:2024年10月12日〜11月17日
- チャンネル:tvN(韓国)
- 配信:Disney+(日本独占配信)
- 話数:全12話
- 監督・脚本:監督:チョン・ジイン(「赤い袖先」)/脚本:チェ・ヒョビ(「わかっていても」「いつかの君に」)
- 主な出演者:キム・テリ、シン・イェウン、チョン・ウンチェ、ウ・ダビ、ラ・ミラン
- 原作:ウェブトゥーン「정년이」
3.結論(観るのを迷っている方へ)
超オススメ!高評価も納得の感動ドラマでした!
韓国での視聴率は初回4.8%だったのが、最終回で首都圏最高18.8%を記録したそうです。
韓ドラ好きはもちろん、宝塚・ミュージカル・伝統芸能が好きな方にも、ぜひ観てほしいです。
正直、私も、おすすめ作品でよく出てくるけど実際どうなの?と半信半疑で見始めましたが、1話を見終わったら、もう止まれませんでした(笑)。
1950年代に黄金期を迎えて、1960年代にはほぼ消えてしまった世界。
このドラマを観なければ知らないままだったと思うと、本当に出会えてよかった♪
4.キャストについて
■ キム・テリとシン・イェウンの歌と演技に圧倒された
まず驚いたのが、出演者たちの歌です。
「これ、本当に俳優本人が歌っている?」「やっぱり口パクだよね?」と何度も思いました。
調べてみると、本人の声だそうです。
主演のキム・テリは約3年間、声楽監督のもとでパンソリ(※)・韓国舞踊・方言を習得しました。
南原に山篭もり修行まで行ったというから、もう女優というより修行者ですよね(笑)。

※パンソリとは、一人の歌い手と太鼓奏者による韓国の伝統歌謡のことです。
キム・テリは、ジョンニョンという人物そのものになっていました。
才能にあふれながらも未熟で、まっすぐすぎるがゆえに失敗もする。
それでも応援したくなる!
そんなジョンニョンを見事に演じていたと思います。
そしてもう一人がシン・イェウン。
シン・イェウンも約1年間、週3〜4回のレッスンを継続し、1日8時間練習した日もあったとか。
練習しすぎて声を潰したこともあったそうです。
だからこそ、あの説得力なのね!!
シン・イェウン演じるヨンソは努力によって実力を磨いてきた人物です。
生まれ持った才能を持つジョンニョンとは対照的な存在でした。
だからこそ二人の対立は面白いし、どちらも応援したくなります。
ライバルでありながら互いを認め合い、切磋琢磨していく姿には何度も胸が熱くなりました。
■ 他のキャストたちも素晴らしかった
主役だけではありません。
ムン・オッキョン先輩役のチョン・ウンチェにはみんな恋してしまうでしょ?な男前だし、梅蘭の団長カン・ソボク役のラ・ミランは、団長として貫禄がさすが…という感じです。
それから、ホン・ジュラン役のウ・ダビは「ダイナマイト・キス」に出てた、悪女かと思いきや意外と性格がよかったハヨン役の俳優ではないですか!
このドラマでも、とても光っていて「ザ・ヒロイン」って感じでした!
その他、ソ・ヘラン(キム・ユネ)、ジョンニョンの母(ムン・ソリ)、お姉さん(オ・ギョンファ)。
脇を固めるキャストたちも本当に魅力的で、作品を支えていましたよね。
お姉さんのあの髪型!前髪ぱっつんがほっこりしてクスッと笑えます!(カツラかな?)
5.見どころ
■ ジョンニョンとジュランの友情|別れのシーンが切なすぎた
個人的に好きだったのがジョンニョン(キム・テリ)とジュラン(ウ・ダビ)の関係です。
ジュランは本当に愛おしいキャラクターで、見ているうちにどんどん好きになってしまいました。
特に印象に残っているのは、ジュランが梅蘭国劇団を去る場面です。
あのシーンは本当に切なかった。
友情なのか、
憧れなのか、
家族愛なのか、
恋愛感情なのか。
言葉では説明できない感情が流れていたように思います。
お互いを大切に思う気持ちが痛いほど伝わってきて…。
正直、「え?このままキスするの?」と思ってドキドキしてしまいました(笑)。
それほど二人の絆が深く描かれていました。
恋愛ではないけど単なる友情とも違う、そんな特別な関係性がとても魅力的でした。
■ ジョンニョンとヨンソのライバル関係|才能型vs努力型の対決が熱い
この作品のもうひとつの見どころは、ジョンニョンとヨンソのライバル関係です。
才能型のジョンニョンと努力型のヨンソ。
一見するとありがちな構図かもしれませんが、この作品はどちらか一方を悪者にしません!
それぞれが必死に夢を追いかけていて、だからこそ二人の対決には重みがあります。
ぶつかり合いながらも成長していく姿は、本当に感動的でした。
「ライバルがいるから強くなれる」
そんな王道の熱さを存分に味わわせてくれます。
■ 女性国劇という世界|宝塚とも違う、不思議な魅力とは
この作品を見て初めて「女性国劇」という存在を知りました。
日本で例えるなら宝塚歌劇団に近い、女性だけで構成され、男性役も女性が演じます。
ただ、実際に見てみると宝塚とも少し違う。
ミュージカルのようであり、歌舞伎のようでもあり、伝統芸能のようでもある?
でも、そのどれとも違う、とても不思議な魅力がありました。
特に印象的だったのは、民謡のような、演歌のような?独特な歌でした。
感情のこもった歌を聞いてると自然と引き込まれていきます。
ドラマを見ながら、「国劇って今もあるの?」「実際にはどんな歴史があるの?」と気になって調べ始めたほどです。
作品をきっかけに新しい文化へ興味が広がるのもこのドラマの大きな魅力です。
■ 涙なしでは見られなかった|声が出なくなるシーンで号泣した
泣けるシーンは何度もありましたが、特にジョンニョンの声が出なくなったとき。
あの場面は本当に苦しかったです。
歌うことが人生そのものだった彼女から声が奪われる。
その絶望感が痛いほど伝わってきました。
私も歌うのが大好きで、学生時代合唱をやっていたとき、声を枯らして思うように歌えない事がありました。
好きなのに歌えない苦しみ、その現実を受け入れられないつらさを思い出しました。
だからこそ、ジョンニョンがそれでも前を向こうとする姿に、さらに涙があふれました。
夢を追うことの厳しさ。
芸術の世界の残酷さ。
それでも諦められない情熱。
そのすべてが詰まっていたと思います。
6.まとめ|ジョンニョン:スター誕生はこんな人におすすめ!
✔ こんな人におすすめ
・泣けるドラマが見たい
・宝塚が好き、またはミュージカル・音楽系のドラマ、舞台作品が好き
・キム・テリ、シン・イェウンのファン
・韓国の伝統文化・歴史に興味がある
そして何より、人が夢に向かって成長する物語が好きな人におすすめしたい作品です。
✖ こんな人には向かない
・パンソリのような民謡・演歌系の音楽が苦手な人(劇中の歌が多いため)
・ラブコメを期待している
・テンポの速い現代ドラマが好きな人
見終わったあと、SNS等の感想を読んでいたら、「ガラスの仮面に似てる…」「オッキョン先輩はベルサイユのばらのオスカルみたい」そんな言葉を見かけました。
言われてみれば、確かにその通りだ!と思いました。
でも私は、そんなことを考える余裕もないほど、ただただ目の前の舞台に見入っていました。
ジョンニョンたちの情熱に圧倒されていました。
国劇についてもっと知りたい。
キャストたちがどれほどの努力を重ねたのかもっと知りたい。
そして、もう一度あの舞台を見たい。
『ジョンニョン:スター誕生』は、ドラマを観たというより、一つの芸術に出会ったような作品でした。
Disney+で全12話、配信中です。
まだ観ていないという方は、ぜひ一話から試してみてください。
