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【韓国ドラマ感想】ソン・イェジン×チ・チャンウク「スキャンダル」Netflix全8話|もやもやするのにキライになれない時代劇

韓ドラレビュー/特集

全8話、あっという間でした。

観終わったあとは、もやもやしてスッキリしない。

それでも、フランス映画のようなこの空気が、私はキライになれません。(むしろ好きなタイプ)

Netflixで配信が始まった『スキャンダル』。

ソン・イェジンが4年ぶりにドラマへ、24年ぶりに時代劇へ出演し、チ・チャンウクと組んだ作品です。

面白かったのに、なぜスッキリしないのか、考えてみました。

観るのを迷っている方は、「3.結論」だけでも読んでみてください。

結末についての感想は、記事のいちばん最後に分けて書いたので、未視聴の方は、うっかり進まないようご注意を!

1.あらすじ

舞台は朝鮮王朝時代。

名家に嫁いだチョ氏夫人(ソン・イェジン)は、才気にあふれながら、女性であるがゆえにその才能を使う場所がありません。

そんな夫人が呼び出したのは、従弟で朝鮮きってのプレイボーイ、チョ・ウォン(チ・チャンウク)。

夫人の頼みは、夫の側室となる若いソオク(シン・ユナ)を身ごもらせること——。

ところがウォンは、ソオクなど簡単すぎると取り合いません。

代わりに持ち出したのは、貞節を守る未亡人、アン・ヒヨン(ナナ)。

「彼女を落としてみせるから、褒美がほしい」——こうして、ふたりの危険な賭けが始まります。

2.作品情報

  • タイトル:スキャンダル
  • 原題:스캔들
  • 英題:The Scandal
  • ジャンル:時代劇/ロマンス/心理劇
  • 配信:Netflix(世界独占配信)
  • 配信開始:2026年9月18日
  • 話数:全8話
  • 年齢制限:16+(Netflix日本)/韓国では青少年観覧不可
  • 監督・脚本:演出=チョン・ジウ(映画『ユヨルの音楽アルバム』)/脚本=イ・スンヨン(『交渉の技術』)、アン・ヘソン
  • 主な出演者:ソン・イェジン(チョ氏夫人/チョ・ユン)、チ・チャンウク(チョ・ウォン)、ナナ(アン・ヒヨン)、ハン・ソナ(プニ)、カン・チャニ(クォン・インホ)、シン・ユナ(ソオク)
  • 原作:ラクロの小説『危険な関係』(1782年・フランス)。2003年の韓国映画『スキャンダル-朝鮮男女相悦之詞』と同じ原作

3.結論(観るのを迷っている方へ)

ぽそくの宝石箱満足度:💎💎💎 3.5(サファイア級|観てよかった)

迷っているなら、まずは2話まで観てみて!

2話までは濃厚なシーンもないので、そこは心配いりません。

そこで「合うな」と思ったら続きを、「合わないな」と思ったら、やめてしまえば大丈夫。

冒頭に書いた通り、この作品はスッキリ系ではありません。いわゆる宮廷時代劇とも少し違います。

誰が悪くて、誰が正しいのか。どこまでが遊びで、どこからが本気だったのか。

観終わったあとも、答え合わせができません(笑)

白黒つけるというよりグレーゾーンを楽しむタイプの作品です。

余韻を抱えたまま、しばらく考えていたい人向けです。

もやもやしたのに、嫌いになれない…

※Netflixでは16+ですが、濃厚な描写があります。私は全部早送り(汗)それでも話は問題なく追えたので、そこが気になる方も安心してください。

4.見どころ

■ ソン・イェジン、24年ぶりの時代劇

ソン・イェジンといえば、私の中ではやっぱり『愛の不時着』のイメージです。

『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』や『39歳』も、好きな作品です。

でも今作のチョ氏夫人/チョ・ユンは、そのどれともまったく違う役柄でした。

「ちょっと意地悪すぎない!?」と、画面に向かってツッコむ場面も(笑)。

ただ、彼女の立場や、この時代のことを考えると、すべてを捨てて自分の気持ちに従うことは、きっとできなかったのでしょうね…

その気持ちも、わかる気がしました。

気持ちを抑えた表情の演技がなんとも言えずよかったです!

■ チ・チャンウクの”軽さ”が変わっていく

チ・チャンウクは、今回はこじらせ従弟役。

チョ・ウォンにとってヒヨンを落とすことは、最初、ただのゲームのような感覚です。

でも、ヒヨンと関わるうちに、少しずつ変わっていく、その過程がすごくよかった。

色気のある風貌や濃厚なシーンは、『于氏王后』でちょっと見慣れていた(?)ので、そこは許容範囲(笑)

ただ、私の中の一番は、やっぱり『奇皇后』のタファン役。ヒゲのない貴公子タファンが最高かな。

■ まるでフランス映画のような世界観

観ながら、ずっと「なんだかフランス映画みたい」と感じていました。

遠回しな言い方や目線で探り合う、大人の駆け引き。

どこか官能的で、けだるい空気。

色や光、衣装まで美しい映像。

そして、善悪をはっきり決めずに、余白を残して終わるところ。

調べてみたらこの作品の原作は、フランスの小説『危険な関係』(1782年)でした。

2003年には、朝鮮王朝時代に置き換えた韓国映画『スキャンダル-朝鮮男女相悦之詞』も作られています。

でもチョン・ジウ監督によると、今回の出発点は映画ではなく、原作小説のほうだったそうです。

フランス映画みたいだと感じたのは、そのせいだったんですね。

ちなみに、結末は映画版とは違うそうです。(私は観ていませんが、ヨン様主演!)

その映画版は、U-NEXTの見放題で配信中です。

韓流観るなら<U-NEXT>

朝鮮王朝の時代劇なのに、どこかフランスの香りがする。

そこが、この作品のいちばん不思議な魅力かもしれません。

■ ふたりの女性の物語として観ると

恋の駆け引きの物語に見えて、実は「ふたりの女性」の物語でもあると感じました。

まずはチョ氏夫人。

印象的だったのは、ウォンの代わりに夫人が書いた文章に、王様がどう反応するかを気にする場面。

そして、王様の言葉を伝えるウォンからの手紙を読んで、うれしそうにする場面です。

やっぱりこの人は、自分の才能を発揮したかったんだと思いました。


一方のヒヨンも、ただ貞節を守るだけの弱い女性ではありません。

ウォンへの想いを、ちゃんと手紙に綴っていました(隠してたけど(笑))

夫を亡くした女性が、あとを追うことさえ求められた時代に、ヒヨンは自分の気持ちに正直であろうとします。

そんなヒヨンを演じたナナの、思い切りのよさも意外でした。慎ましい未亡人だと思っていたら、ウォンとの濃厚なシーンがしっかりあって驚きました(私は途中早送り…)。


立場はまったく違うのに、どちらもこの時代の「女性だから」に縛られています。

チョン・ジウ監督も、チョ氏夫人とヒヨンの関係は、これまでの作品で描かれたことのない関係で、そこを生き生きと描きたかったと話しています。

ウォンをめぐる駆け引きだけでなく、ふたりの女性に注目して観ると、物語の見え方がずいぶん変わります。

5.まとめ スキャンダルはこんな人におすすめ!

ここまで攻めた作りは、地上波ではなかなかできません。いかにもNetflixらしい一作でした。

✔ おすすめな人

・観終わったあと、あれこれ考えるのが好きな人
・フランス映画のような、大人の駆け引きが好きな人
・時代を生きる女性の姿を描いた時代劇が好きな人
・ソン・イェジン、チ・チャンウク、ナナの時代劇が観たい人

✖ あまりおすすめしない人

・スッキリ終わりたい人
・濃厚な描写が苦手な人

2つめは、結論に書いたとおり飛ばしても大丈夫です。

物語の芯は、駆け引きのほうにあります。

もやもやごと、味わってほしい作品です

全8話と長すぎないので、まずは2話まで。ハマったら、週末に一気に観られます。

6.配信情報|どこで観られる?

・Netflix:見放題(世界独占配信)

2026年9月18日から配信が始まりました。Netflixの独占配信なので、他のサービスでは観られません。

※配信状況は変更される場合があるため、最新情報は各公式サイトをご確認ください。(2026年9月22日時点の情報)


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ここから先は結末に触れます。
未視聴の方は、ここまでで大丈夫です。

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7.結末をどう受け止めたか(ネタバレあり)

ひとことで言うと、誰も救われていない。それが私の感想です。

チョ氏夫人は、一見なにも失っていないように見えます。でも、切っても切れない縁で結ばれていると思っていた大切なウォンを失いました。

ヒヨンも、初めて愛したウォンを失いました。

そしてウォンは、愛した女性と生きることが叶わず川へ身を投げました。

(観ているときは、韓ドラあるあるで「実はどこかで生きていました」なんて結末を期待していましたが…)

でも最後の最後、夫人は返事のない手紙を書き続け、ヒヨンはウォンの家を訪ねます。

ふたりとも、ウォンが生きていることを願っています。

私も願いたかったけれど、たぶん、もう——。

ハッピーエンドでは、ありません。

だからか、完走した人の間で、受け止め方が分かれている印象です。

SNSでは「途中で離脱した」「つまらない」という声も見かけました。

私の想像ですが、こちらは濃厚なシーンの多さが理由かもしれません。私も、もう少し控えめでもよかったのでは?と思いました。

そして、最後まで観た人にとっては、この余韻の残る終わり方。ここも好みが分かれるところだと思います。

私自身も、面白かったのにスッキリしなかったひとりです。

最後まで白黒をつけず、観る人に委ねる作りだからだと思います。

たとえば、ウォンが死を選んだのは、ヒヨンと生きることができなかったからなのか。それとも、チョ氏夫人という鳥かごの中でしか、生きられなかったからなのか。

答えは、観た人の数だけあるのかもしれません。

こういう「答えを全部はくれないラスト」、結構好きです。