【韓国ドラマ感想】「暴君のシェフ」レビュー!おもしろかった!最後の余白は…人それぞれ?

韓国ドラマ

SNSなどでも話題沸騰でしたね。

韓国ドラマ時代劇好きとして、Netflixの時代劇は本当に楽しみにしていました。

『金呑(タングム)』も良かったのですが、少し重めな内容だったので──正反対の、こんなに明るくておもしろい時代劇を待っていました!

視聴率は4.9%でスタートし、最高視聴率はなんと17.1%を記録。これは韓国で2025年に放送されたミニシリーズの中で最高視聴率との記事もありました。すごい!

「暴君のシェフ」とは?あらすじ(ネタバレなし)

画像:tvN「暴君のシェフ」ポスター

現代のフレンチシェフであるヨン・ジヨンが、飛行機内で皆既日食を目撃したことをきっかけに朝鮮王朝時代にタイムスリップし、冷酷な暴君として知られる王イ・ホンと出会う、という物語。

ジヨンは、持ち前の料理の腕と現代の知識を活かして王の舌を魅了し、宮廷での生き残りをかけた料理で彼に立ち向かっていきます。

作品情報

  • タイトル:暴君のシェフ(原題:폭군의 셰프)
  • ジャンル:時代劇 / ファンタジー / ロマンス / グルメ要素あり
  • 放送期間:2025年8月23日~10月28日
  • チャンネル:tvN
  • 配信:Netflix
  • 全12話
  • 監督:チャン・テユ『星から来たあなた』等
  • 脚本:fGRD
  • 主な出演者:イム・ユナ(ヨン・ジヨン役)、イ・チェミン(イ・ホン役)
  • 原作:ウェブ小説「燕山君のシェフとして生き残ること」(パク・グクジェ著)

結論(観るのを迷っている方へ)

超オススメ!

毎週配信が待ち遠しかったー!

時代劇が苦手な人も楽しめると思うので、ぜひ見てみてほしいです。

2025年下期の韓国ドラマ時代劇部門で上位に入ってくること間違いなし!

最初の2話で心を掴まれる!

最初の2話は、夜中なのにお腹を抱えてゲラゲラ笑ってしまいました。

ヨン・ジヨンが朝鮮王朝時代にタイムスリップし、イ・ホン(王様)と出会いますが、王の事を「おかしな設定を話すコスプレ俳優」だと勘違いし、もみ合いの末に彼を拘束するところは最高に面白かった!

そのあとジヨンがビビンバを作って、イ・ホン(王様)に食べさせると、イ・ホンが亡き母を思い出すシーンも印象的です。(あまり書くとネタバレになってしまう…ごめんなさい)

中盤からの展開もテンポ良くて飽きない!

中盤以降は、ジヨンが宮廷の料理番として腕を振るいながらも、次第に王イ・ホンとの信頼関係が生まれていく過程が見どころ。

料理を通して心を通わせるというテーマがしっかり描かれていて、テンポも良く、飽きる瞬間がほとんどありません。

特に印象的だったのは、ジヨンが作る料理を王様や高官たちが初めて口にするシーン。

その瞬間、表情がパッと変わり、まるで花が咲くような・花火が弾けるような演出が!

この演出が本当におもしろくて、笑いながらも「料理ってすごい」「お腹が空いた、私も食べたい」と思わされました。

映像のトーン、音楽、スローモーション、どれも“美味しさの幸福感”を最大限に表していて、視覚でも味覚でも楽しめるような感覚に!

それから、現代の調理器具や調味料がない中でジヨンが工夫して料理を作るシーンも、文化のギャップがあっておもしろかった。

「火加減をどうやって再現するか」など、料理人としての知恵と機転にワクワクしました。

映像の美しさと演出も◎

監督は『星から来たあなた』『風の絵師』のチャン・テユ。

さすがの演出力で、色彩と光のコントラストがとにかく美しい!

特に、王とジヨンが、宮殿の花や野菜が栽培されている温室で話すシーンは、ステキでした〜。

食器の質感や湯気の描写まで繊細で、「料理ドラマとしての完成度」も高いです。

ユナ&イ・チェミンの相性が最高!

ユナのコミカルな演技がとにかくハマっていました。

現代人らしいテンポの良いセリフ回しで、時代劇なのに軽快!

そして何より驚いたのが──
イ・チェミンが代役だったという事実。

本来、王イ・ホン役には別の俳優がキャスティングされていたそうですが、撮影直前の降板を受けて、イ・チェミンが急きょ代役として出演することになりました。

にもかかわらず、まるで最初からこの役のために生まれてきたような自然な演技!

イ・チェミン演じる暴君イ・ホンは、序盤は冷酷そのものですが、回を追うごとに繊細な感情がにじみ出てきて…

この“ツンデレ暴君”ぶりが絶妙!

二人の掛け合いはまるでロマンティック・コメディのようで、時代劇の堅苦しさをいい意味で壊してくれます。

ちょっぴり物足りなかったのは…

全12話という構成はテンポ良く見やすかった一方で、もう少しだけサブキャラクターの背景や、ラストのエピソードを見たかった気もします。

特に王の側近たちや協力してくれた人たちの人間模様は、あと2〜3話あればもっと深堀りできたはず!

コンギル(役者)はどうなったの?チャン・チュンセン(発明家)はその後どうしてるの?──そんなエピソードがもう少し見たかったな、と思いました。

ラストは見る人に想像の余地を残してくれてるからこそ、余韻が気持ち良いのかもしれません。

でも、どうしても気になる!

なぜ、そうなったのか、、、

12話で終わってしまった物足りなさは、きっと多くの視聴者が感じたはずです。

まとめ 「暴君のシェフ」はこんな人におすすめ!

  • 時代劇はちょっと苦手だけど挑戦してみたい人
  • シリアスすぎない時代劇を見たい人
  • ファンタジー+ロマンス要素が好きな人
  • 美しい映像とグルメ描写に癒されたい人
  • 『哲仁王后』のようなテンポの良い作品が好きな人

料理×時代劇×タイムスリップという異色の組み合わせで、見終わったあとに“幸福感”が残るドラマでした。

ラストの余白は人によって感じ方が違いそうですが、そこも含めて“余韻のある作品”としておすすめです!